時に、僕たち販売者が思っている「価値」と、お客さんが感じている「価値」に大きなズレが生じることがあります。
こちらが良かれと思ってした事が、逆に裏目に出てしまった・・・
そんな悲劇が起こらないように、
この記事ではその対策について解説しています。
特に、店舗経営者や個人起業家は、
ぜひこの機会に自分自身のビジネスを振り返ってみてください。
この記事の目次
行列のできるラーメン屋がたった数ヶ月でスピード閉店した経緯
先日、自宅近所(横浜)にあった一軒のラーメン屋が閉店しました。
昼時にはいつも行列ができるぐらい、
近所では評判の良いラーメン屋だったので、正直かなりびっくりしています。
寒い冬でもいつも長蛇の行列。
店内は熱気に溢れていました。
それくらい人気店だったんですね。
ところが、急に閉店することに。
近所の人に話を聞く限り、
ラーメン屋が閉店した原因は、単純にお客さんの来店数が激減したからだそうです。
ちなみに、一気にお客さんが激減した経緯をざっくり話すとこんな感じです。
👇
店はいつも混んでるし、建物も古くさい。
そこで、ラーメン屋の店主は考えました。
だったらいっその事、席数を増やせばもっと儲かるかも。
1ヶ月間、店を閉じて大々的なリニューアルを実施することに。
平家を2階建にして席数を増席。
店内はモダンなインテリア。
BGMにはおしゃれなJAZZを流すようにしました。
そして、満を辞してリニューアルオープン。
ラーメンは相変わらずとてもおいしいものでした。
ところが数ヶ月後・・・
ラーメン屋は閑古鳥が鳴く店に成り下がってしまいました。
「なぜだ…」きっと店主は、こう思ったことでしょうね。
それからしばらく経って、お店を閉めることに。
ラーメンは変わらずおいしかったにも関わらずです。
行列のできるラーメン屋がたった数ヶ月でスピード閉店した理由
その理由の一つに、
売り手が思っている「価値」と、お客さんが感じている「価値」が完全にズレてしまったことが挙げられます。
つまり、ラーメン屋はこれまで繁盛させてくれていた「決定的な価値」を失ってしまったのです。
店側は、「ラーメン」こそが価値だと思っていた。
でも、お客さんは違ったんですね。
- 期待に胸を膨らませて行列で待つ時間
- 古い狭い店内で慌てて駆け込むラーメン
- ここでしか感じることができないレトロな雰囲気
お客さんはそこに価値を見出していたのです。
誰も余分な席数も、おしゃれなインテリアも、気持ちの良い音楽も望んでいなかった。
これが売り手が思っている価値と、お客さんが感じている価値のズレです。
実はその行為、ありがた迷惑かもよ?
このラーメン屋に限らず、これは僕たち個人起業家にも当てはまることです。
- あなたが提供していると思っている「価値」
- お客さんが実際に感じている「価値」
時に、そこには大きな溝が生じることがあります。
『このサービスは、絶対お客さんは気に入ってくれるはずだ!』
いくらそう思って販売したとしても、
売り手の「良かれ」が、消費者の「ありがた迷惑」になってしまった・・・
そんな悲しいすれ違いが意図せず起こってしまうことがザラにあるわけです。
ラーメン屋の価値は、ラーメンだけではありません。
美容室の価値は、カットスキルだけではありません。
セールスマンの価値は、売る事だけではありません。
ぜひ、以下の質問に答えてみてください。
あなたがお客さんに提供している、もしくは提供できそうな「価値」とは一体何でしょうか?
一度じっくりと時間をとって、「価値」の棚卸しをしてみてください。
きっと新たな発見があると思いますよ。
それにしても閉店したラーメン屋、
大好きな横浜家系ラーメンだったので大ショックです。。。泣
まとめ
商品の「価値」の棚卸しをして、しっかりお客さんが求める「価値」との擦り合わせをしよう。
コメントフォーム