あなたは「影響力の武器」という本を読んだことがありますか?
ロバート・B・チャルディーニという人が書いた本ですが、
人間心理のメカニズムについて、実際の調査を基に解説されている本です。
その一つに、【影響力の理由づけ】というものがあります。
今回は、なぜ「理由」が人間の行動心理に大きな影響を与えるのかについて解説します。
「理由」が人に影響を及ぼすある一つの実験
人に強い影響を及ぼすためには、「理由」がとても重要になります。
なぜなら、人は理由があるだけで、
頼まれごとに対して「イエス」と言いやすくなるからです。
理由が効果的であることを証明した、ある有名な実験があります。
コピーをするためにコピー機の前に列を作っている人に対して、
以下の2種類のお願いをしてコピーを先にとらせてもらうという実験です。
① 先にコピーを取らせてくれないですか?
② 急いでいるので、先にコピーを取らせてくれないですか?
より多くの人が順番を譲ってくれたのは、どちらのお願いだったか?
結果は、②の方が多かった。
その差は、①が60%だったのに対し、②は94%もの人が譲ってくれたのです。
実は、この実験にはまだ続きがあります。
もう一つ、以下の質問を追加しました。
③コピーを取らなければいけないので、先にコピーを取らせてくれないですか?
このお願いに対して、なんと93%の人が順番を譲ってくれたそうです。
つまり、
理由の正当性が弱くとも「理由づけ」されていれば、
人は、頼み事を聞いてくれやすくなるということです。
ただし、これには「許容量」があります。
今回のコピー実験で枚数を変えたところ、
譲る人の割合に変化がありました。
最初の実験結果は「コピーを5枚取りたい」というお願いでした。
これを「20枚」にしたところ、
①と③で約20%、②で約40%と順番を譲ってくれた人が減少しています。
つまり、依頼が相手にとってどれくらいの負荷がかかるかによって、
「理由」も相手が納得(あるいは説得)できるものでなければならないということです。
もちろん「理由づけ」は、ビジネスの世界でも必要不可欠なものです。
「理由」に導く絶対ワードとは?
きっとあなたも僕と同じように、
「嘘をつく人」が大嫌いだと思います。
もちろん、これはあなたのお客さんも同じです。
だから、お客さんは「広告」が大嫌いなのです。
これまで散々、広告に騙され続けてきたからです。
例えば、金融投資。
- これをやるだけで儲かる
- 寝かせておくだけで月利10%
- ワンクリックで100万円
儲からない。続かない。騙される。
お客さんは広告を信じ、お金を預け、そして裏切られてきたのです。
だから、あなたの「広告」で反応を得るためには、
絶対に「理由」がなければいけないのです。
「これを飲むだけで5キロ痩せられます」
→ なんでそう言えるの?その根拠は?
「3回の通院であなたの肩こりを吹き飛ばします」
→ なんでそう言えるの?その根拠は?
「お子様の成績が改善します」
→ なんでそう言えるの?その根拠は?
「理由」は、人が行動を起こすための一番基本的なものです。
広告に限らず、ブログやメルマガで主張する、
すべてのコピーライティングで「理由」を必ず伝えましょう。
- 定価の50%オフで販売します。なぜなら…
- なぜ、1ヶ月で5キロ痩せられるのか?それには3つの理由があります…
- ご覧のようにこの手紙には○○を同封しました。なぜなら…
「だから」「というのは」「なので」「なぜなら」「その理由は」
これらの単語は、情報発信ビジネスにおいてとても重要なキーワードです。
あなたの伝えたいメッセージすべてを
「理由」によって信頼性をバックアップするのです。
番外編:二つの理由を言え!
最後に補足として、、、
広告業界に、こんな格言があります。
男にモノを売る場合は、2つの理由を用意しなさい。
一つは、嫁に伝える理由。そしてもう一つは、本当の理由。
ちなみにこれは、男性だけでなく女性も同じです。
人は感情でモノを買い、理屈で正当化します。
商品を購入したお客さんに「言い訳」という
「理由」を提供することも必要なのです。
さて、あなたのメッセージには「2つの理由」がありますか?
「理由」のないメッセージには、
「信頼性」は絶対に上がりません。
あなたの意見や主張、そのすべてを
「理由」でバックアップしていきましょう。
まとめ
人間の行動心理である「理由づけ」を理解して、あなたのビジネスに応用しよう。
追伸
「理由」以外にも、コピーライティングで伝えるべき内容はまだ他にたくさんあります。
さらに詳しく知りたい人は、この本は絶対に読もう。
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