アイデアとは、今ある要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない。
この言葉は、世界的な名著『アイデアのつくり方』の著者、ジェームス・W・ヤング氏の言葉です。
どんなに革新的な製品に見えたとしても、「今あるモノの組み合わせ」に過ぎないということです。
ちなみに、アップルのアイフォンがよい例ですよね。
タッチパネルは、もともとゼロックス社が開発した技術でした。
とはいえ、いまは「超・多様化」の時代。
複雑化する市場で商品やサービスに独自性を持たせることは、年々難しくなってきています。
しかしその一方で、、、
世の中を見回してみるとちょっとした工夫によって、独自性を発揮している商品やサービスが少なからずあるのも事実です。
こんな例を想像してみてください。
あなたは今、日本酒にこだわる居酒屋さんにいるとしましょう。
そこで一つ質問です。
日本酒の味を引き立てる「酒の肴」には、どんなものをイメージするでしょうか。
焼き魚、イカの塩辛、枝豆、明太子、エイヒレなど…
おそらく、「しょっぱいもの」を思い浮かべたのではないでしょうか。
日本酒の肴=しょっぱいもの
これは知らない間に作られた、あたりまえの組み合わせです。
言ってみれば、世間が勝手に作りあげた「固定概念」のようなものです。
この「あたりまえを崩す」ことで、はじめて独自性が生まれます。
先日僕が行った、横浜にある居酒屋さんでこんなことがありました。
実はこのお店、こだわりの日本酒に合わせて提供しているのは、なんと和菓子!
「え!日本酒に和菓子?それって、本当においしいの?」
普通はそう思いますよね。
でもこれが意外や意外、とっても合うんです^^
和菓子の甘みが日本酒の味と芳醇な香りを引き立て、ついつい何杯も盃を重ねてしまいます。
「日本酒には、しょっぱいもの」というのは、単なる僕たちの勝手な思い込みだったのです。
ちなみにこういった「固定概念」は、人間関係にも当てはまったりします。
人間ついつい考え方や価値観が似た者同士でつるむ傾向がありますよね。
しかし、タイプの違う者同士が組むことでお互いの弱点を補完し合ったり、相手をより良く理解するための手助けになったりした、そんな経験ありませんか?
これも「あたりまえを崩す」ことで生まれたアイデアです。
ここで一つ言えることは、「食わず嫌い」が革新的なアイデアを潰してしまう、一番の原因だということです。
「何か良いビジネスアイデアはないか?」そう思ったら、あたりまえの組み合わせの「真逆」を一度考えてみましょう。
ひょっとしたら、新たな素晴らしい発見があるカモ!?
追伸
今回の内容に関連して。
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