
先日、みなとみらいの映画館で「グリーンブック」という映画を観てきました。
単刀直入に言います。
この映画はとてもオススメです。
「そもそも、何を基準に映画の良し悪しを決めているのか?」
ちなみに、僕の判断基準はただ一つ。
映画を観ている最中にどれだけ「疑問」を作り出せたか。そして、観終わった後、自分なりの「答え」を導き出せたか。
これに尽きます。
自分の頭の中で自問自答して、新しい価値観や意見を手に入れることができれば、それは僕にとって最高のコンテンツだということです。
何でも鵜呑みにするのではなくて、「意識的に自問自答する」というのがポイントですね。
ちなみに、これは映画だけでなく本も一緒です。
そして今回ご紹介するグリーンブックにも、自問自答する箇所がたくさんありました。
そこで今回は、グリーンブックの魅力について一つご紹介しますね。
社会問題を取り扱う映画
この映画のキーワードは「人種差別」です。
ただ、これだけだったら、他にも同じような映画ってたくさんありますよね。
プラス、この映画には「性の問題」が題材として取り上げられています。
「セクシャルマイノリティ」というナイーブな問題です。
昔から、日本は単一民族で、人種差別やセクシャルマイノリティといった問題とはほぼ無縁の世界で生きてきました。
なので、こういった「人種差別」や「セクシャルマイノリティ」のような題材は、やっぱりどこか我関せずというか、
現実離れしていて「対岸の火事」のように思いがちになります。
実は僕自身、この映画を観て真っ先に思い出したのが、過去の自分の経験なんです。
20代の頃に起こった辛い経験
わたくし野村、20代半ばぐらいにスポーツジムで仲良くなった40代のオーストラリア人男性に言い寄られたことがあります。
英語ではっきりと、アイ・ラブ・ユーと。
もちろん、僕は異性愛者のストレート。
これまで同性を好き(恋愛感情)になったことなんて一度もありません。
それまで自分の身近にそんな人はいなかったし、出会ったこともない。
ましてや、考えたことすら一度もありませんでした。
なので、その時の経験は僕にとって天地がひっくり返るほど衝撃的な事件だったんですね。
「え?何が?だって男?え?俺?」みたいにw
もう、あわわ、、、あわわ、、、しちゃって。頭の中はパニックです。苦笑
でも、そこはパニックになりながらも、しっかり相手に僕は同性愛者ではないことを伝えて、最終的には、これまで通り友達として付き合っていこうってなったんですね。
でも、、、
その後は想像通り、苦悶の日々ですよ。
いきなり衝撃的なカミングアウトをされて、今まで通りこの人と友情を育んでいけるのかと。
結論から言うと、残念ながら無理でした…
頭では「友達」だと理解しているつもりでも、体が拒否反応を起こしてしまう。
どう接したらいいのかわからない。
思いっきり笑えない。
目を見て話せない。
僕を待ってたのは、過酷な三重苦だったのです。
世の中は僕たちが思ってる以上に複雑なもの
そんな状況が続いて、結局彼とは疎遠になってしまいました。
今思い返してみると、当時の僕はまだ彼を受け入れる「器」がなかったんですね。
人としての尊厳は何も変わらないのに、ちっちゃい価値観と偏見に縛られていました。
実は、このグリーンブックにも似たようなシーンが出てきます。
そして、主人公のトニーはさらっとこう言います。
「世の中は俺らが思ってる以上に複雑なものさ」
くぅ〜心に染みる〜!!
もし、20代の頃の自分もそう言えるだけの度量があったのなら、、、国境を超えた友情が、今でも続いていたかもしれない。
そう思うと、人生ってホント淡く、切なく、味わい深いものですよね。
おっと、ちょっとキザだったかなw
これだけ聞いても、なんのことかわからないと思うので、続きは映画館で。
これからの時代、ますますボーダーレス社会となっていくことでしょう。
来年は世界各国から人が集まるオリンピックが控えています。
そういった環境の中で何を考え、どう振る舞っていくのか。
個人のスキル的な能力の差だけでなく、「器」としての許容度の差も現れてきそうですね。
ぜひ映画を観たあなたの感想も聞かせてくださいね^^
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