例えば、人と人とのコミュニケーション。
伝えたい気持ちを相手に正しく伝えられて、
はじめてコミュニケーションというものは成り立ちます。
逆に言えば、どんなに正しいことを相手に伝えたとしても、
相手が理解していなければ伝えていないのと同じこと。
これは、コピーライティングにおいても同じことが言えます。
モノの価値を世の中の人たちに正しく伝えられて、
はじめてモノの存在意義が生まれます。
どんなに良い商品やサービスでも相手に価値を正しく伝えられなければ、
世の中に存在していないのと同じことです。
さて、そのメッセージは自己満足な情報発信になっていませんか?
独りよがりな主張になっていませんか?
こちらの一方的な要求ばかりになっていませんか?
コピーライティングというスキルは、「モノの価値を正しく転送する文章技術」に他なりません。
ここでは、あなたが文章を書く前に必ず意識しなければいけない、
コピーライティングの本質について解説しています。
この内容を読んで、一度あなた自身を振り返ってみてください。
この記事の目次
多くの起業家に共通する、ある一つの思考の罠とは?
悲しいことに「セールスマン」という存在は、
世間の人達からとても嫌われています。
それは、多くの家の玄関やポストに「セールスマンお断り!」というシールが貼られているように、
「セールスマン=何かを売りつけてくる目障りな存在」というのが一般的なイメージです。
残念ながら、これが現実です。
なので、起業する人の多くは、
- パンが好きだから、”パン屋”をやる。
- ラーメンが好きだから、”ラーメン屋”をやる。
- 花が好きだから、”花屋”をやる。
『◯◯が好きだから、◯◯屋をやる』
というように、
世の中に商品やサービスを「提供したい」のであって、
「売る」ということを積極的にやりたがりません。
すると、こんなことが起こります。
仮に、あなたが5000円の服を売っているとしましょう。
自分では最高の商品ができたという自負がある。
他の商品に比べてデザインもお洒落で機能的である。
販売している立地も抜群にいい。
しかし、なかなか売れない…
3000円に値下げする。売れない…
さらに2000円に値下げする。売れない…
あっという間に原価割れ…挙げ句の果てに店を畳むことに…
こんな例は腐るほどあります。
それは中小企業白書のこんなデータでも裏付けされています。
1年後には、27%。3年後には、62%。そして10年後には、88%の事業者が廃業に追い込まれる。
こうしたデータを客観的に分析すれば、
「売る力を持っている人」の存在が圧倒的に不足していることがよくわかります。
「一番売れてる商品」が「一番優れた商品」であるという大嘘
こんな話もよく聞きます。
「商品やサービスさえ素晴らしければ、絶対に売れる!」
誤解を恐れずに書きます。
それは、まったくもって大間違いです。
考えてもみてください。
マクドナルドが世の中で一番おいしいハンバーガーを作っていますか?
スタバが街の喫茶店よりもおいしいコーヒーを提供していますか?
ユニクロが一番良い生地を使った服を販売していますか?
つまりこういうことです。
優れた商品≠売れる商品
売り方がうまい商品=売れる商品
どんなお店を開業するにせよ、専門性を身につけて自分を商品として起業するにせよ、
「売る」というスキルがないと、廃業に追い込まれるのは時間の問題だということです。
売る力とは、すなわち、
- 商品やサービスが売れるまでを仕組み化する「マーケティング力」
- 対面で販売できる「セールス力」や「コミュニケーション能力」
- チラシやDM、オンライン上に書く「コピーライティング力」
のことを指します。
「Me message」と「You message」の違いとは?
世の中の文章や広告というのは、大きく2種類のメッセージに分けられます。
それは、
「Me message」と「You message」
Me messageとは、直訳すれば、
私のメッセージ。つまり自分のことを書いた文章のこと。
例えば、うちの店舗はどこにあって、スタッフが何人いて、
こんな商品やサービスを取り扱っています。創業700年で、経営理念は、お客様第一・・・etc.
といったように、
自分たちのことを延々と伝えようとしているメッセージのことを指します。
一方、You messageとは、直訳すれば、
あなたのメッセージ。つまりあなた(相手)について書かれた文章のこと。
例えば、この商品を購入することで、◯◯することができますよ、とか、
このサービスを受けることで◯◯な気分になりますよ、とか、
これを使うことで、お金持ちに見られますよ、とか、
商品・サービスを購入した人へのメリットを伝えるメッセージのことを指します。
人がモノを買う時には、商品の機能やデザインはもちろんですが、
最終的には、自分が得られる「メリット」をイメージしてモノを買います。
例えば、このどこでも売っているような「くし」。
- 蛍光ブルーで、長さはだいたい20cmぐらい。
- 持ち柄はちょうど手にフィットするようになっている。
- くしの先端は玉状になっていて、根元は丸みを帯びた空間がある。
- マイナスイオンを発生させるトルマリンが含まれていて、帯電防止剤が配合されている。
これが商品の特徴(Me message)。
次に、この特徴をメリット(You message)に変換します。
- 蛍光ブルーで雑然とした洗面台のどこに置いてあっても目立つので、忙しない朝の出勤前でも、慌てて探すことなくすぐ見つけられます。もうこれで、朝の貴重な1分、1秒の時間をロスすることはありません。
- 持ち柄の部分は、ちょうど手にフィットするようになっています。くしを自由自在に動かすことができるので、目が届きにくい後ろ髪もしっかりセットすることができます。
- くしの先端は玉状になっているので、髪や頭皮を傷つける心配はありません。さらに、頭皮へのマッサージ効果も期待できるので、新陳代謝を高め、つややかな髪に仕上がります。毎日使えば、あなたもこれで”美髪美人”の仲間入りができるでしょう。
- くしの根元を丸みの帯びた空間を作ることで、髪に無理のないスムーズなくし通りを体験できます。髪の硬い人や抜け毛が気になる20代、30代の女性から、「こんなくしが欲しかった!」と、たくさんの喜びの声をいただいています。
- マイナスイオンを発生させるトルマリンを含んでいるので、髪や頭皮を健康に保ちます。使えば使うほど頭皮の血行を促進し、フケやかゆみの抑制効果が得られます。フケが溜まるフラストレーションと頭皮の痒みのイライラから解放されるでしょう。
- 帯電防止剤が配合されていることで、枝毛や切れ毛を予防します。昔、付き合っていた彼氏に言われた何気ない一言「枝毛や切れ毛が多くてなんか不潔っぽいよね」とは、二度と言わせません!
etc...
20代〜30代の女性をターゲットに書いてみました。
ちなみに、この「特徴」から「メリット」に変換する書き方を、
「ベネフィットライティング」と言います。
これは、コピーライティングのテクニックの一つです。
さて、ここであなたに一つ質問があります。
情報発信をする上で、どちらのメッセージがよりお客さんの心に刺さる文章でしょうか?
そうです。
「You message」の方です。
コピーライティングの一丁目一番地とは?
しかし残念ながら、、、
世の中に出回るほとんどの広告メッセージは「Me message」という皮肉な現実があります。
ちなみに、あなたがもし「うちの会社は創業〇〇年で・・」や「私の会社のモットーは・・」といった、
「Me message」ばかり書かれた広告メッセージを読んで、興味を持ちますか?
ちなみに僕だったら、、、
お前の自慢の商品だか何だか知らないけど、そんなことどうだっていいんだわ。で?俺に何のメリットがあるわけ?
もし、あなたが女性なら、、、
我が社は創業700年の老舗の和菓子屋でウンチャラカンチャラ・・・そんなこと私に何の関係があるの?ところで、そのお菓子本当においしいの?
こう思うかもしれません。
これだけは覚えておいてください。
コピーライティングの一丁目一番地というのは、この「Me message」と「You message」を明確に意識して書けているかどうかにかかっている。
それは新聞の折り込みチラシの文章でも、HPの文章でも、メルマガの文章でも、
Facebookに投稿する文章でも、ブログに書く文章でも、就職活動の時に書く自己PR文章でも、
それこそ、女性に(女性なら男性に)告白するラブレターでも、すべてにおいてです。
このことを意識するだけでも、
読み手の気持ちに寄り添った文章が書けるので、ぜひお試しくださいね。
まとめ
売るスキルの最たるものは「コピーライティング」である。そして、コピーライティングの一丁目一番地は、「Me message」と「You message」を明確に意識して書けているかどうかにかかっている。
追伸
さらに詳しくコピーライティングについて学びたい人は、この本が絶対オススメ!
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