
「マーケティングは何のためにするのか?」
そう聞かれたら、あなたなら何と答えますか?
- お客さんに興味を持ってもらうため
- 必要と感じてもらうため
- 商品・サービスを知ってもらうため
- 価値を伝えるため
答えは三者三様でしょう。
しかし、答えがどのようなものであったとしても、最後に行き着くところは一つです。
それは、「売るため」です。
ここでは、「売る」に抵抗がある人のために、
セールスに対するマインドセットについて筆者の考えをまとめています。
この記事の目次
セールスマインド①|セールスの嘘
セールスに対するマインドセットについて語る前に、
いくつか考えてみて欲しいことがあります。
世の中に出回る商品の中で、売れている商品が売れていない商品よりも本当に優れているのか?
「一番良い商品」=「一番売れている商品」なのか?
世間から評価されているサービスが、最も世の中のニーズを満たしているのか?
これは飲食業、ホテル業、IT業界、士業、小売業など、
商品やサービスを提供しているあらゆる業界においてです。
もちろん、答えはすべて「NO」です。
一番「売り方」がうまい会社の商品やサービスが売れています。
つまり、
良い商品だから、または素晴らしいサービスだから売れるのではなく、
「マーケティング」や「セールス」がうまいから売れるのです。
まずはこの点について、しっかり理解しておく必要があります。
セールスマインド②|セールスの皮肉
現代は、商品やサービスの供給過多の時代だと言われています。
ここでまた一つ、新たな疑問が生まれます。
世の中の人は、溢れるほどその商品やサービスを必要としているのか?
答えは、もちろん「NO」でしょう。
むしろ、必要ありませんよね。
しかし、皮肉なことにビジネスを始める人の多くが、
- パンが好きだから、パン屋をやる。
- 花が好きだから、花屋をやる。
- マッサージが得意だから、整体院をやる。
「◯◯が好きだから、◯◯屋をやる」というように、
そのサービスや商品を「提供」したいのであって、
「売る」ということをやりたがりません。
その結果、需要に比べて供給過多となり、
3年で7割以上のお店や企業が倒産するという現実があります。
ちなみに、あなたは以下の実態について調べたことはありますか?
✅ 日本全国で毎年どれだけ新たに会社が設立されて、どれだけ倒産しているか。
✅ 今やコンビニよりも数が多いといわれる整骨院、歯科医院、美容院業界の現実について。
✅ 供給過剰によって引き起こった「食えない士業」が増えている現実について。
興味がある人は、一度調べてみてください。
仮に、これらの事実が本当なら、
それはひとえに「売り方が下手くそ」という一言に集約されるわけです。
しかしその一方で、
セールスをされる側にとっても「セールス」は「無理やり商品を売りつけてくる行為」というように、
良いイメージを持っていない人が多いという現実もあります。
それは家の玄関などに、「セールスお断り」「訪問販売お断り」といったシールを
貼っている家がたくさんあるのが何よりの証拠でしょう。
こうした事実を客観的に受け止めるつつ、
売り手と買い手のギャップを埋める活動こそセールスの本質と言えます。
セールスマインド③|もしこの世にセールスがなかったら・・・
現在、実際にビジネスをやってる人でも
「売ること」に対して抵抗を持っている人も少なくありません。
例えば、
- 売ることに罪悪感がある‥
- 稼ぐことに抵抗がある‥
- セールスは相手から嫌われる‥
- 商品を売ることで相手にどう思われるか怖い‥
など、マイナスのイメージを持っている人が多いのも事実です。
しかし、セールスのない世の中を一度想像してみてください。
もし、価値ある商品やサービスが売られなかったら・・・
もし、商品を売るセールスマンという存在がいなかったら・・・
もし、サービスを本当に必要としているお客さんの元に行き届かなかったら・・・
果たしてどうなるでしょうか。
その結果、、、
- その商品を得ることで自分の悩みや問題を解決するチャンス
- その商品を買うことで自分の欲求を満たすチャンス
- そのサービスを受けることで人生の質を向上するチャンス
これら全てのチャンスを失う。ということになります。
さらに、もっと広い視点で考えてみましょう。
もし、誰も売らなければ・・・
お金は一切発生しません。
例えば、美味しい料理を提供するレストランがあるとします。
もし、その料理が売れなかったとしたら・・・
つまり、お金が入ってこないということです。
資金がなければ、料理を改良することができなくなります。
逆に、質は悪くなるかもしれません。
お金がないから、材料を一種類減らしたり、一手間を省いたりするかもしれません。
当然、従業員の給料は払えなくなります。
優秀な従業員も雇えなくなります。
給料は減給になったり、給料の未払いということが起きてくるでしょう。
すると、どうなるか。
その従業員はモノを買わなくなります。
お金を使わなくなります。
その結果、世の中の景気やお金の流れは悪くなります。
つまり、
「セールス」という営みがあるからこそ、
世の中の経済が回っているといっても過言ではないのです。
セールスマインド④|セールスの意義
資本主義経済の中では、取り引きされるあらゆる商品やサービスは、
「価格」が一つの価値の尺度になります。
購入者にとって価格以上の価値を商品やサービスの中に見い出して初めて、セールスは完結します。
つまりセールスとは、売り手、買い手、作り手、
誰もが得をする「三方良し」を生み出す活動と言えます。
「セールス=悪」という自分だけの目線で考えるのではなく、
もっと広い視点から見ればセールスという活動は、
世の中にとってかけがえのない活動をしていると感じれられるでしょう。
そう考えれば、あなたがセールスをしないことで本来受け取れるはずの価値を、
お客さんに届けられないことの方が「罪」だと思いませんか?
「商品がたくさん売れた=作り手が儲かる」という一方通行だけで考えるのではなく、
商品を買ってくれた人にどれだけの「価値」をもたらすことができるかも考えながら商品を売る。
それこそが、商売人にとって一番求められる「セールスマインド」です。
まとめ
必要としている人に、ベストなタイミングで、魅力のあるメッセージをもって売ることが、セールスの大原則である。
追伸
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