ここでは、DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)とコピーライティングの関係について解説しています。
しかしその前に、「コピーライティングとは何か?」についてしっかり押さえておきましょう。
なぜなら、DRMとコピーライティングの関係は、切っても切り離せないものだからです。
DRMを実践するにあたって、集客するためのメッセージは「コピーライティングの原則」に則った書き方をすることになります。
逆に言えば、この原則に則っていない文章はすべて”ゴミ”ということです。
それでは詳しい内容について、具体例を交えながら解説していきます。
学習必須!マーケティング・トライアングルとは?
まずはコピーライティングを説明するうえで重要となる3つのキーワード、「マーケティング・トライアングル」というものをご紹介します。
1.メッセージ
広告文章において「何をアピールするか?」ということです。
広告やチラシに書かれたメッセージに読み手が反応しなければ全く意味がありません。
強力なメッセージの例としてよく取り上げられる、ドミノピザの広告メッセージ。
「熱々のピザを30分以内にお届けします。できなければ代金は頂きません」
2.マーケット
「誰にメッセージを届けるのか?」ということです。
広告を成功させるためには、狙いを定めたターゲット(マーケット)に対してマーケティングができるようになれば、広告の費用対効果もグッと上がります。
つまり、どんなに素晴らしいメッセージを作ったとしても、興味がない人(間違ったマーケット)にいくら宣伝しても何の意味もありません。
3.メディア
お客さんにメッセージを届けるための「広告媒体」のことです。
例)
テレビ、チラシ、新聞、ラジオ、ハガキ、ダイレクトメール(DM)、小冊子、eメール、インターネットなど
これらは全てメディアの一種です。
以上が、
「マーケティング・トライアングル」と呼ばれるものです。
それぞれの頭文字を取って、「3M」と表現されることもあります。
この3つのうち、一つでも欠けると効果は半減します。
言ってみれば、この3つのキーワードはビジネスを成長させるために必要な、ジグソーパズルのピースのようなものです。
このうちの「メッセージ」を作るのに必要となるのが、コピーライティングのスキルというわけです。
2種類のコピーライティング
コピーライティングとは簡単に言えば、商品やサービスを販売するための文章スキルのことです。
この定義は、かなり広い範囲を含みます。
ここではシンプルにわかりやすくするために、コピーライティングを大きく2種類に分けることにします。
一つは、「広告代理店型」コピーライティング。
もう一つは、「ダイレクトレスポンス型」コピーライティングです。
それぞれ解説していきます。
「広告代理店型」コピーライティング
新聞や雑誌、テレビコマーシャルで見かける多くの広告は、広告代理店のコピーライターが書いたものです。
簡潔で、気が利いていて、ユーモラスなものが多いのが特徴です。
しかし、この種のコピーには「行動を促す」という要素がない場合がほとんどです。
例えば、ソフトバンクの白い犬のお父さんを使ったCM。
あのCMを見て「そうだ、携帯はソフトバンクに買い換えよう」と思う人が何人かはいるかもしれませんが、どれくらいの人たちがあのCMを見て行動に移しているか、数字として計測できません。
これは「ソフトセル」と言って、広告を見た人に好印象を持ってもらい、今度携帯を買おう、または携帯を買い換えようとお客さんに思ってもらうことが目的のコピーです。
この手のコピーのことを、よく「イメージコピー」と呼ばれたりします。
つまり、すべての判断を消費者任せにしたコピーと言えます。
「ダイレクトレスポンス型」コピーライティング
一方、「ダイレクトレスポンス型」のコピーライティングは、強力な行動喚起を促します。
通販で有名なジャパネットたかたは、まさにこのダイレクトレスポンス型のコピーライティングを使っています。
「今なら期間限定で半額です」や「ご購入いただいた方にこんな特典をつけます」というようなメッセージを視聴者に投げかけることで、強力な行動喚起を促しているのをあなたもご存知でしょう。
こちらから人の行動心理(願望実現、問題解決)を掻き立て、強力に商品サービスの購入を促すメッセージです。
つまり、主導権は消費者であるお客さんではなく、商品やサービスを提供する側にあります。
もしあなたが「お客さんの心を掴むメッセージを届けたい」または、「お客さんの反応の高い広告を作りたい」と思っているのなら、「ダイレクトレスポンス型」コピーライティングのスキルが必須です。
さらにコピーライティングには、ある一定の型があり、その型に当てはめるだけでも反応の高いメッセージへと変えることができます。
一番初歩的なライティングのスキルとして、「ベネフィットライティング」というテクニックがあります。
習得必須!ベネフィットライティングとは?
ベネフィットライティングとは、商品の「特徴」ではなく、その商品を使うことでどのような「ベネフィット(利点)」が得られるかを、お客さんに伝えるライティング技術のこと。
例えば、アップルのMac book Air(ノートパソコン)を、営業マン向けにメッセージを書くとします。
特徴
- 色はメタリックシルバー
- 重さは1.35KG
- 画面の大きさは13.3インチ(対角)LEDバックライトディスプレイ
- 最大512GBのフラッシュストレージ
- 最長12時間のバッテリー駆動時間
※アップルホームページから引用
上記の商品特徴をベネフィットライティングしてみます。
- このパソコンを持つことでこのシルバーのメタリック感が、あなたをよりスタイリッシュに見せます。もし、あなたが外出先のカフェなどで仕事をするようでしたら、その雰囲気にうまく溶け込み、まるでデキる営業マンのような気分を味わうことができます。その結果、環境とあなたの気分がマッチした状態を作り出すことができるので、仕事の生産性は上がることでしょう。
- ノートパソコンを外に持ち運ぶのにいつも重たい思いをしていませんか?このMacBookAirは重さが1.35KGで、カバンに入れて持ち運びをしてもそれほど気になりません。外出先に持ち歩くには最適なノートパソコンといえるでしょう。さらに薄さが1.3cmなので、書類と一緒に入れてもかさばる心配はありません。もうこれで、重さのストレスやかさばり感に悩まされる心配はありません。
このように、その商品の「特徴」からどのような「ベネフィット」が得られるか、具体的にお客さんにイメージさせてあげましょう。
つまり、得られる未来をお客さんの直感に委ねるのではなく、その商品から得られる恩恵をこちらから教えてあげるのです。
コピーライティングの世界にこんな言葉があります。
「人は感情でモノを買い、その後理屈で正当化する」
これは行動心理学の世界から生まれた言葉です。
「感情で」とはつまり、メッセージで言うところの「ベネフィット」にあたり、「理屈で」が「特徴」にあたります。
よく言うところの、「衝動買い」はまさにこの典型的な例です。
あなたも何か買った後に冷静になって考えてみると、大して欲しくもないのを買ってしまった…そんな経験はありませんか?
実は人は、その行為に対して後悔する気持ちを持つのではなく、衝動買いした行為を必死に正当化します。
つまり、人は「得をしたい」という気持ち以上に、「損をしたくない」という気持ちを持っていると言えます。
こうした感情の部分を「ベネフィットライティング」というスキルを使って、情報発信者側が読み手(お客さん)に変わって教えてあげることが重要です。
ただし、最後に一つこれだけは忘れないでください。
コピーライティングとは、あくまでも商品やサービスの価値を正しく伝える技術であり、人の心を無闇にもてあそんだり、激しく煽る技術ではないということを肝に銘じておいてくださいね。
まとめ
コピーライティングには2種類ある。状況に応じて「マーケティング・トライアングル」を意識しながら、「ベネフィットライティング」で効果的なメッセージを発信していこう。
追伸
さらに詳しくコピーライティングについて学びたい人は、この本がオススメです。
[…] ⇒ コピーライティングの原理原則はこちらを参照 […]
[…] ⇒ 【保存版】今さら聞けない「コピーライティングとは何か?」を詳しく解説 […]